結構手間暇がかかり、神経が磨り減る割に、業者としての本能である「利潤追求」という部分から見ると「割に合わない」分野に「不動産の相続対策(相続コンサルティング)」があります。
私は以前、行政書士として仕事をしており、何回か「遺言書作成」や「相続業務」を実際に扱ってきたのですが、正直、とても難しい分野です。何が難しいと言って、「非常にお金が貰いにくい」のです。
不動産売買であれば、実際に不動産の売買が行われ、「お金」が動きます。不動産屋の「メシのタネ」である仲介手数料は、その「動いた」不動産の価額に、一定の割合を掛けた金額が「手数料」となります。
これが俗に言う「仲介手数料3%」であり、今日、一定の「市民権」を得ていると思います。(大体の方は「それだけかかるものだ」と知っておられる)
これに対し、「不動産の相続対策(相続コンサルティング)」という分野は、「業務として」一般の市民権を得ているとは言えません。つまり「相場」と言うモノが分かりにくい分野です。
特に、あまり「形」として見せにくい業務ですので、どれだけ神経を使い、頭を振り絞ってアイデアを出し、調査の為に走り回って、大汗をかいて調整を行っても、なかなかその「価値」は分かりにくいモノです。
そのギャップがあるので、こちらとしては「これくらい貰わないとやってられない」となる恐れがありますし、お客様としては「大したことやって貰ってないのにそんなに払わないといけないの?」という事になる恐れがあります。
私は常に「売り手よし、買い手よし、世間よし、三方よし」の精神でやっておりますので、そのバランスがとても難しいのです。
・・・なんだか愚痴っぽい内容になってしまいましたが、相続税も基礎控除が5000万→3,000万に下がる事が確実であり、今まで「相続税なんかには縁がない」と思っていた方にも、相続税問題が降りかかってくる可能性が増えますし、相続「税」が関係なくても、不動産は「金融資産」と異なり、評価も分割も処分も非常に厄介で、一般の方がスムーズかつトラブルなく扱うのは非常に難しいです。
今後、益々相談が増える重要な分野になることは間違いありません。
と、いうことで、隙間時間があれば勉強勉強・・・。
あーあ、学生時代も、せめてこれくらい勉強してればなあ!!