不動産競売というと、「一般市場価格より安い」からこそ魅力があるのですが、最近はそうでもありません。新聞広告などで目にした事がある方もいらっしゃるでしょうが、基本的に、そこに載っている価格は、めちゃくちゃ安いのです。が。
新聞に掲載されている金額はあくまでも「売却基準価格」と言われるもので、まあ、「売買金額の目安」と言った感じであり、必ずしもその金額で購入出来るわけではありません。「競売」というだけあって、実際は「競争入札」という事になります。つまり「高い金額付けたもん勝ち」という世界です。
ですから、新聞だけで見ていますと「競売物件ってエライ安いんだな〜」と思ってしまいますが、実際に売買される価格は、結構な金額になっております。
それはそうと、「不動産競売」というものには、色んな「物語」があります。どんな「モノ」にも「物語」はあるのですが、こと「生活の拠点」である「住宅」となると、それぞれの家庭の、非常に濃密な物語があります。
ただ一つ確実に言える事があります。それは、やっぱりどの物語も「せつない」という事です。色々な希望を夢見て、愛しさを持って住んできた「家」です。その、様々なエピソードが詰まった家を「競売」という形で処分されざるを得ないというのは、どう考えてもせつないものです。
仕事的には「競売」が無いと本当にやっていけないのですが、個人的には、競売は無い方が良いと思ってます。だからこそ、住宅を取得する際は十分気を付けていただきたいのです。「本当にその住宅ローン、何十年も払い続けていけるのか?」を。
皆様ご存知の通り、住宅ローンを組む場合、その住宅に「担保」を設定します。「抵当権」ってヤツですね。で、抵当権というヤツは、住宅ローンを払わないでいると、「実行」されてしまうわけです。実行とは、簡単に言えば「強制的に住宅を売って、そのお金で住宅ローンを返して貰っちゃうよ」という事です。
とにかく、しつこいですが、競売はせつないものです。住宅購入の際は、そういう可能性もあるのだという事を、十分に考えて購入していただければと思います。
が、まあ、「余計な心配すんな」と言われそうですし、実際問題、競売物件が無くなってしまうと自分の首を絞める事にもなりますので、本音はこの程度にしておきます。とりあえず折角入札したのですから、どうか弊社で落札出来ますように!競売の神様!!お願いっ!!!